ORANDマニュアル 目次

3.7.オプション置換子

オプション置換子は、アプリケーションの実行、およびコマンドツールの実行時に各ツールに渡されるオプション指定のうち、ORANDが状況に合わせて置換する識別子です。
オプション置換子を上手く使うと、起動するツールに様々な情報を渡すことができます。

オプション置換子は、次の個所で指定することができます。

なお、各アプリケーション、コマンドのオプション引数の書式はそれぞれのドキュメント、取扱説明書を参照してください。

●置換子の種類

オプション置換子には次のようなものがあります。

置換子 意味
%s 任意の引数に置換します。
%sを指定すると、実行時に引数入力を促すダイアログが表示されます。このダイアログに入力された内容で置換されます。
%f パスに置換します。
起動時にファイル/フォルダが指定されていればそのフルパスに置換します。
例:f:\test\index.html
%v ドライブ名に置換します。
起動時にファイル/フォルダが指定されていればそのドライブ名に置換します。
ドライブ名は最後に : (コロン)が付きます。
例:f:
%d ディレクトリ名に置換します。
起動時にファイル/フォルダが指定されていればそのディレクトリ名に置換します。
ディレクトリ名は最初と最後に \ が付きます。
例:\test\
%n 拡張子を含まないファイル名に置換します。
起動時にファイルが指定されていれば拡張子を含まないファイル名に置換します。
ファイル名は最後に . が付きません。
例:index
%e 拡張子に置換します。
起動時にファイルが指定されていればその拡張子に置換します。
拡張子は最初に . が付きます。
例: .html
%a 拡張子を含むファイル名に置換します。
起動時にファイルが指定されていれば拡張子を含むファイル名に置換します。%n%e と等価です。
例:index.html
%r プロジェクトのルートフォルダに置換します。
カレントのプロジェクトのルートフォルダに置換します。
最後に \ が付きます。
例:f:\test\
%l 実行時の状況によって置換される内容が変わります。
置換される内容は置換パターン一覧を参照してください。

●置換パターン一覧

置換子の置換パターンを一覧で示します。

アプリケーション
置換子 フォルダウィンドウでファイル指定 フォルダウィンドウでフォルダ指定 フォルダウィンドウで指定なし フォルダツリー
%s 空文字

アプリケーションは起動しません。

空文字

アプリケーションは利用できません。
%f

空文字
%v

空文字
%d

空文字
%n

空文字
%e

空文字
%a

空文字
%r

空文字
%l フォルダウィンドウのカレントパス

フォルダウィンドウのカレントパス

コマンドツール
置換子 フォルダウィンドウでファイル指定 フォルダウィンドウでフォルダ指定 フォルダウィンドウで指定なし フォルダツリー
%s
%f フォルダウィンドウのカレントパス
%v フォルダウィンドウのカレントドライブ
%d フォルダウィンドウのカレントフォルダ
%n 空文字 空文字 空文字
%e 空文字 空文字 空文字
%a 空文字 空文字 空文字
%r
%l 空文字 空文字 空文字 空文字

タグジャンプオプション
置換子 タグジャンプ
%s 空文字
%f
%v
%d
%n
%e
%a
%r
%l 行番号


●使い方例

種別 コマンドツール
名称 ファイルから検索(再帰)
コマンドライン grep -i -l -s -r %s %v%d*.*
8.3形式ファイル名 有効(無効)
出力 ファイルリストビュー
実際のコマンド例 grep -i -l -s norida c:\test\*.*
使用 フォルダツリー、フォルダウィンドウ(ファイル/フォルダの選択問わず)

UNIXでおなじみのgrepコマンドを使ってフォルダ内のファイルを再帰的に検索し、該当するキーワードを持つファイルを一覧出力します。結果はファイルリストビューに表示されます。

※DOS版のgrepコマンドはフリーソフトなどを探して事前にインストールしておく必要があります。
※上記、grepのオプションは標準的なGNU-grepのオプションです。grepの種類によってはオプションが異なりますので注意してください。
※8.3形式ファイル名は利用するgrepがロングファイル名を正しく扱える場合は無効でも構いません。

種別 アプリケーション
名称 K2Editor
オプション "%f"
実際のコマンド例 K2Editor.exe "c:\test\index.html"
使用 フォルダウィンドウでファイル指定

K2Editor で指定したファイルを開きます。

※%f置換子を "ダブルクォーテーションでくくると、空白の混じったパスでも開けます。

種別 タグジャンプ
名称 K2Editor
オプション "%f" /j%l
実際のコマンド例 K2Editor.exe "c:\test\index.html" /j123
使用 タグジャンプ(アウトプットビュー)

K2Editor で指定したファイルを開き、123行目にジャンプします。