特設3 MAX1717でCPUコア電圧を可変にする

Celeron750-MG小基板 の発熱のすごさに呆れ返っていたところ、BBS で A1さんからヒントを頂きました。
お題のとおり、CPUコア電圧をいじって下げれば発熱も押さえられる、と言う危険な方法。
しかし、放熱に苦労するより、基板を弄ってなんとかなるならやりましょう!えぇ!やりますとも!
どうせジャンクを弄るなら、とことんやりましょう!<煽るなよ。

と言うわけで、CPUコア電圧を生成している MAX1717 と言うチップ周辺を調べて見たのでレポート。

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まず、デフォルトで供給されている電圧を計って見ます。
画像の赤丸内(TP39)がコア電圧です。
実測で計ったところ、おおよそ 1.60V でした。


問題の MAX1717 ですが、データシートによると、D0〜D4ピンのロジックレベルで電圧を変更することができる代物です。

Celeron750 の場合、スペック上は1.60V 必要になるので、D0〜D4 も1.60V が出力されるように設定されています。

で、問題の改造ポイントですが、赤四角で囲んだ部分に M15 と言うチップを載せるパターンが存在します。
M15 周辺はおそらく、D0〜D4 への信号をダイナミックに変更するための回路と思われます。
Celeron の場合、固定電圧なので M15 は空きパターンになっていますが、この回路パターンを使って、D0〜D4 の設定を変更できることがわかりました。



実際の MAX1717 周辺の回路図を抜き出して見ました。
MAX1717 の D0〜D4 は 100KΩで pullup されていますが、M15 のパターンに GND へ落とすパターンが存在します。
実際の基板では、赤で示すように D0, D1, D2, D4 がM15のパターンで0Ω抵抗によってジャンパされ、GND へ pulldown されています。
pullup = 1, pulldown = 0 なので、この場合 MAX1717 は 01000 で示される電圧を出力します。
ここまで分かれば後は簡単。
MAX1717 のデータシートより、1.60V より低い電圧を出力する D0〜D4 パターンを探し、M15 のパターンをジャンパしてやれば良いだけです。


基板上のジャンパ位置は左のとおりです。
D3パターンだけ0Ω抵抗が付いてません。

実際に 1.250V まで下げて起動して見ましたが、BIOSまでは問題なく動作します。
直FAN1個で3分死亡のBIOS設定も死ぬことなく動作しているので、こりゃかなりの効果があるようです。
(OS動作は、まだ動かしてないので安定するか不明)

と言うわけで、この方法で上手く行きそうです。
重要なヒントを頂いた A1さんに感謝いたします。m(__)m


※余談ですが、P3のように可変電圧を許しているCPUでは、こうは簡単に行きませんのでご注意を。
※さらに余談ですが、Celeron550-Rage小基板 にも同じようなパターンが存在することを確認しています。
他基板での応用も利きそうです。


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